今日もご無事で。

今日も無事なら明日も無事でいて。そんなくだらない話。

Album:重力と呼吸(Mr.Children)レビュー

と、ある日顳顬の奥から声がして「それで満足ですか?」って尋ねてきた(皮膚呼吸/Mr.Children) 2018年10月3日発売された前作『REFLECTION』から約3年ぶりのMr.Childrenのニューアルバム『重力と呼吸』のラストを飾るナンバー『皮膚呼吸』は、ある日突然自分…

Album:822/森山直太朗[感想]

いつの頃からか、季節のはじまりをあまり意識しなくなった。気づいたら夏で、もう終わろうとしている。風鈴の音も、蝉の鳴き声も、あまり多く聞いた記憶がない。海には行ったけど、プールには行っていない。それでも確かに日々は続いていて、「平成最後の夏…

赤い公園は天才同士の一瞬のきらめきだった。そして新体制、赤い公園のこれから。佐藤千明の脱退と、石野理子の加入。

津野米咲のソングライティング能力と、バンドとしての着実なステップアップ 2012年にミニアルバム『透明なのか黒なのか』でメジャーデビューを果たした赤い公園。 ボーカルに佐藤千明、ベースに藤本ひかり、ドラムに歌川菜穂、そして彼女たち3人のひとつうえ…

愛すべきこの世界で

ゴールデンウィークにはいった。粛々と日々を過ごすけれど、世の中は相も変わらず不調のようだ。そんなことはないか。捉え方次第。 久しぶりに文章を書くから、どうにもうまく書ける気がしない。相変わらず散文だし、それでも書きたい気持ちが半年ぶりに湧き…

零落/浅野いにお[感想その2・ネタバレ]

人生は誰にとっても意味のないものであると考えることができた瞬間、それまで抱いていた欲望は泡と消え、誰かの為に生きたいと強く思う。 その誰かがもし身近な誰かであるのであれば、その人の願う自分を演じるし、そうではなくもっと大きな何かであるのなら…

人生は続くだろう カレンダーのように

今日、大好きなバンドのライブを見た。梅雨明けを知らされない東京では、暑い日差しが降り注いでちっとも涼しさを運んでこない生ぬるい風が吹いていた。肌にまとわりつくような空気が、いよいよ夏の到来を知らせた。フロントマンがギターを掻き鳴らすのを遠…

零落/浅野いにお[感想]

こちらもあわせて 零落/浅野いにお[感想その2・ネタバレ] - 今日もご無事で。 僕が好きな浅野いにおの漫画ってなんだろうと思い返すと、そもそもはどうしても「ソラニン」なんですけれど、そういえば「Ctrl+T」に収録されている『ひまわり』って漫画面白か…

夜に静かな独り言

6畳間。テレビの音楽番組で鬼束ちひろが「月光」を歌っている。“I am GOD'S CHILD [私は神の子供] この腐敗した世界に堕とされた”と綴られた言葉、いつ聴いてもいいなー。でも現実感ねーな。この小さい枠組みの向こう側、録画された歌がRGBで写されてんの?…

ヒカリノアトリエ/Mr.Children[感想・レビュー]

ヒカリノアトリエアーティスト: Mr.Children出版社/メーカー: トイズファクトリー発売日: 2017/01/11メディア: CDこの商品を含むブログ (4件) を見る 集大成じゃない“今”を照らし出すヒカリノアトリエ どんな風に毎日を過ごしていても、生きている限り傷つく…

さよなら、2016年。

なんか、僕みたいなにわかが書いていいのかなって迷ったんだけど。 そんなことを気にするような場所じゃないし、中居くんの最後のラジオを聴いていたら、この気持を書き留めなくてはと思った。 中居くんが最後に叫んだメンバー全員の名前、そしてSMAPという…

Album:Fantôme(宇多田ヒカル)[感想・レビュー]

Fantômeアーティスト: 宇多田ヒカル出版社/メーカー: Universal Music =music=発売日: 2016/09/28メディア: CDこの商品を含むブログ (56件) を見る この時代に生まれてよかったと思う瞬間がある。それは音楽にしたって勿論そうで、その時々の自分のコンディ…

Album:醒めない(スピッツ)[感想・レビュー]

醒めない(初回限定盤)(DVD付)アーティスト: スピッツ出版社/メーカー: Universal Music =music=発売日: 2016/07/27メディア: CDこの商品を含むブログ (8件) を見る まだまだ 醒めない アタマん中で ロック大陸の物語が最初 ガーンとなった あのメモリーに今…

雑記。2016年7月24日

別に本を読んだり、音楽を聴いたり全くしていないわけじゃないんだけれど、言葉にならない。日々考えていることも全然積み重なっていかなくて、日常が形骸化している。新しく買ったCDは、何度読み込もうとしてもエラーになってしまうし、読みかけの本はどこ…

「泡沫サタデーナイト/モーニング娘。'16」とか、「サイレントマジョリティー/欅坂46」とか。感想。

夕飯は駅前のバーミヤンにした。気持ちの整理がつかないことばかりで、それならばいっそ雑多な環境に身を置いて忘れたかった。レジが壊れて慌てている店員は、それでも丁寧な言葉使いで席を案内してくれた。案内された隣の席では、若い主婦がそれぞれ子供を…

「KOIKI/赤い公園」がとにかくすごいこと今更気付いた(感想文)

KOIKI(初回限定盤)(DVD付)アーティスト: 赤い公園,津野米咲,久保田利伸,蔦谷好位置出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック発売日: 2015/11/25メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る「赤い公園がすごいって今更かよ〜」と思う人がいるかもしれ…

何の変哲もない日に思うこと×超雑記シリーズその9@20160222

自分の子供が、なんの儀式もなしに、ある日突然、親元を離れたと実感することは、寂しいことか。 いったい、なんのために子供を産むのか。 それは自分の一部が、感覚を持たない場所で蠢くことを指すのか。だって、引き継ぐと云っても、僕らはどこに向かって…

うめざわしゅん作品集成 パンティストッキングのような空の下/うめざわしゅん[感想][レビュー][ネタバレ]とゲスの極み乙女。

熱量に身を任せたまま書きます。 だいたい週末は意味もなく書店をウロウロして、目についた書籍をパラパラとめくる習慣がついているんだけど、漫画コーナーでこの「パンティストッキングのような空の下」を見つけた。平積みされている漫画の中で、これだけ残…

クリスマスソング

クリスマスソングが街中に溢れ出す季節。この習慣は、いつまで続くのだろう。知らぬ間に根付いた文化は、そこかしこにあらわれ、このチェーン店のカフェも例外ではない。新宿の人混みを窓越しに眺めながら、コーヒーを飲む。騒がしい休日の会話と、BGMで流れ…

遺書みたいなもんが書きたくて〜その7/例えば、追憶の向こう側で、厭きれる程の短編が綴られたなら

例えば、追憶の向こう側で君が手を振っている。コントラストが曖昧な、その所為で距離も不均衡な、砂漠に放り出されたかのように立ち尽くして蜃気楼を眺めている気分だ。声がする。叫び声でなく、記憶が鳴る。パズルのピースのひとつひとつは、幻想ではなく…

コンプレックス・エイジ/佐久間結衣[感想][レビュー][ネタバレ]

帯のコピーに惹かれて買ってしまったのは、『よつばと!』以来である。たしかそのコピーは、“楽しめ。血を流しながら。”といったものだった気がする。 『コンプレックス・エイジ』は、コスプレという、まだ世間からの目はあたたかいとは言い難い趣味を思いの…

バンドとしてのあらゆる時代を余すことなく鳴らした傑作 / Album:REFLECTION(Mr.Children)全曲レビュー

未来へ続く扉“REFLECTION” いつも、Mr.Childrenの新しい曲を聴くときは、胸が高鳴る。そして、その高鳴った胸を鎮める様に、スピーカーの向こう側から溢れてくる鮮やかな音色はスーッと心を浄化していく。昨日までのアレもコレも、ついさっきまでのモヤモヤ…

通過点としての新天地開拓 / Album:DISCOVERY(Mr.Children)全曲レビュー

もうすぐ最新アルバム「REFLECTION」が発売されるというのに、「DISCOVERY」について書いてしまいました。しかもこれ、前半は2年ぐらい前に書きずっと温めてたものですね(言い方をすると)。 NEW ALBUMMr.Children | New Album REFLECTION | TOY'S FACTORYは…

雑記。2015年5月3日

雑記。このブログ、読まれている記事がほぼ変わらないので、書き直したいなあ、とか思ってるんだけど、なかなか。特にミスチルのHOMEとか、適当に書きすぎたなあ、と。当時の気持ちは残したいけどね。 んで、なんでまた雑記なんかっていうと、なんか書かなく…

Album:non no/TRIPLANE[レビュー・感想]

TRIPLANE3年ぶりとなる通算6枚目のフルアルバム。 錚々たる面々がTRIPLANE - ホーム | Facebookにてコメントを寄せている以上、私もコメントを寄せなくてはと筆を走らせている次第です。 ……というわけでもなく、単純にTRIPLANEが大好きで感想を書かずにはい…

REFLECTION/Mr.Children:感想&レビュー

足音は常に鳴らされ続けている Mr.Childrenは進化を止めない。「深海」で社会からの光すら当たらない闇の奥深くに潜り込み、「HOME」で手の届くすぐそばの世界を鮮やかに彩り、最新作「 [(an imitation) blood orange]」では理屈抜きのHAPPYを綴った。その足…

遺書みたいなもんが書きたくて〜その6/遺伝子の引き合いに身を委ねて

夢朧。書き連ねては消して、描き疲れては決せずして。行く当てのない将来が、ビデオテープによって消費されていく。季節感のない平和が売り場のテレビで声を揃えて報道される。今日も平和のシュプレヒコールだ。さあ、夢朧。地図上にはない正解を求めながら…

遺書みたいなもんが書きたくて〜その5/妙に雑なのは衝動的に書いてるからかね

その1からお読みください ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その1/これがまた雑なんだな - 今日もご無事で。 その2 ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その2/この感情の行方 - 今日もご無事で。 その3 ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その3/わざわざ例えなくて…

『リトル・フォレスト』/映画・ネタバレ

少し前に観た映画なのだけれど、これもまた素晴らしかったので、書き記しておきたい。映画 リトルフォレスト ※非公式ファンサイト▼自然との共存 僕もまた瀬戸内に住みたい人間のひとりで、昨今では田舎(地方で暮らす自然豊かな暮らし)を賛美するメディアも目…

MOZU season1&season2/百舌とダルマと映画化と[ネタバレ:ドラマ]

*1 ドラマMOZU、観てました。 WOWOWには加入していなかったので、地上波TBSで先程やっとseason2を観終えました。 非常に完成度の高い、素晴らしいドラマだと思っています。百舌の叫ぶ夜 (集英社文庫)作者: 逢坂剛出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/03/20…

遺書みたいなもんが書きたくて〜その4/6月の悲しみは君が教えられたことじゃない

その1からお読みください ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その1/これがまた雑なんだな - 今日もご無事で。 その2 ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その2/この感情の行方 - 今日もご無事で。 その3 ⇒遺書みたいなもんが書きたくて〜その3/わざわざ例えなくて…