インターネットに生かされて、インターネットに殺される。
インターネットには情報が溢れている。
日々、流出する。
誰かが無作為に掬い取って無作為に垂れ流す。
これから、僕らはそれと共存しながら生きていかなくちゃならない。
どうやったって僕らの個人情報をカバーするのは不可能だ。
誰かが垂れ流す。
いつだったか「利口なやつはインターネットを使わない」と教授が言っていた。
勿論、言い過ぎだとは思うけど、端的に言うときっとそうなんだ。
インターネットのある時代に僕らは産まれて、大変恵まれた。
コンマ数秒の間に幾許の情報が決壊したダムのように流れ込んでくる。
受け止める術なんてあるはずがない。
けれど、ただただ堰き止める術を僕らは知らされず、情報を知る。
その覚悟をしなくちゃいけないのだ。
流される覚悟を。
知る覚悟を。
学ばなくちゃいけない。
なにが起こっているかを。
どんなに目を背けたって2chを開けばmixiを開けばfacebookを開けばtwitterを開けばtumblrを開けばamebloを開けば、そこには知らない誰かがこうやってなにかを書いている。
僕らは、知らないはずなのに、知らないを知った。
それを蓄えとして日々生きて、ある時、その情報に殺されるのだ。
その思いが、その探究心が、その好奇心が、コンマ数秒のスピードで向こう側にアクセスし、生かし、殺す。
僕らは、インターネットに生かされて、インターネットに殺される。