クリスマスの約束2011(TBS)
よかった。
本当によかった。
月並みな言葉だけれど、音楽の力が、こういうのが音楽だな、と思った。
まず、その日の情熱大陸で小林武史の特集が組まれていて、それも見たのだけれど。
それで、番組で小林武史が「perfumeとか、ああいうデジタルな部分のすごさも勿論分かるけれど、それでも僕はアナログを忘れちゃいけないと思うし、なくなってしまうのは危険だと思う」と言っていた。
正直、頭では分かっているのだけれど、そこまでピンと来なくて僕は黙々とパソコンに向かってタスク処理をしていた。
そんな時、ふいに流れてきたのが「クリスマスの約束2011」
はじまりは“僕の贈り物(オフコース)”
これ、震災を意識しての選曲なのかなあ。
まずこの曲で「小田和正やっぱりすごいな」と言う事を認識させられた。
声を聴いて、その、一瞬で「小田和正」を認識させる強さ。
そして、そこがまず第一に「アナログ」を感じさせた瞬間だった。
そして、次にスターダストレビューの根本要とスキマスイッチの大橋卓弥が登場し、曲を演奏し始める。
・ケンとメリー〜愛と風のように〜(バズ)
そこにいきものがかりの水野良樹が加わり、魔法の黄色い靴を演奏。
・魔法の黄色い靴(チューリップ)
なんて名曲なんだ!と思わず思った。
チューリップのデビューアルバムのタイトル曲なんだってね。
この辺りから番組に引き込まれていって
大橋卓弥、歌上手いなあ、とか。
魔法の黄色い靴のサビが物凄く素敵だなあ、とか。
サビのみんなのハモーニーが最高に綺麗でしたね。
あれはううん。
個人的には、スターダストレビューの根本さんが素晴らしかった。
「魔法の黄色い靴」は“芯のあるやさしさ”があるなあ、と思った。
昼下がりの砂利が敷かれた川沿いを2人で歩きながら、未来の話をする感じ。
かるくね。
その後、山本潤子が登場し、卒業写真を演奏。
ここで打ちのめされた。
あのメンバーで、あんな名曲を聞かされて、心が動かないはずがない。
追憶を強いられて、思わず、これから先どうしたいいんだろう、とか考えてしまった。ちょっと油断したら懐かしみ過ぎて戻ってこれなかったかもしれない。
クレヨンしんちゃんのオトナ帝国現象、と思わずその時は思いました。
最後は出演者総出演、其々の出演者の曲をメドレーで30分ほど歌う。
タイトルは「28'58"」
どの曲もよかったね!
出演者のハイタッチも素晴らしかった。
ああいうのができるのが「アナログ」なんだ、とその時思った。
デジタルじゃできない。
僕はデジタルも好きだけれど、インターネットも好きだけれど。
エンターテイメントっていうのは「温かさ」も含めてエンターテイメントになるんだな、と思った。
ああいう、アドリブとか、細かいニュアンスとか、アコースティックな音色の“生”な感じとか、デジタル(既に組み立てられた論理)にはできないことだな、と。
それでもいつしかデジタルの音楽を回顧的に思う日が来るのだろうか。
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ちなみに、小林武史の番組構成は酷かった。
情熱大陸ってあんな酷い番組だっけ、と思った。
あまりにも適当な作り。(適当なカットをつなぎ合わせただけで、一体なにが言いたいのか)