アイドルを着せる。[2/2]
[真性引き篭もり]
http://sinseihikikomori.blogspot.com/2011/11/google.html
このブログでは、“美女に群がるモテない男”と“その群がる場所(インターネット)”と言うのがひとつの問題として提起されていると思う。
けど、彼女は決して注目を浴びようと思って、インターネットに飛び込んだのではないと思う。
それを作り上げたのは、その他大勢だと僕は思う。
群がる人間が「すごい」「綺麗」「イイネ!」と評価すれば、それはそういうものとしてどんどん膨れ上がっていく。
インターネットで問題なのは、この「イイネ!」ボタンで問題なのは、そういう、素人が評価できてしまうことだ。
少し話が逸れるけれど、インターネットには、ぬるま湯がいくつもある。
これだけ広い世界だ、君の考えに共感しない人間が存在しないはずがない。
その共感してもらえる人間をより早く見つけ出し、傷を舐め合うことがインターネットでは可能だ。
「ああ、僕と同じ考えを持った人がいる。僕は間違ってない」
そう思わせる為の人間を集めるのは、容易い。
君の考えにいくつもの「イイネ!」が押されていく。
本当はそうじゃないかもしれないのに。
インターネットにはそういう曖昧で正しい虚構がいくつも存在する。
Google+での、彼女の件は、確かに彼女が「美しい」から写真とは他意の含まれた「イイネ!」が押されたことに間違いはないと思う。
アイドルを着せる。
「写真が綺麗」を着せる。
「写真が撮るのが上手な美人」を着せる。
まあ、ここまで話を広げて、実際の所、これは「真性引き篭もり」のブログが強烈だっただけで、彼女の存在自体は、インターネットにいくつもあるそれらと似た、大した問題のない事だと思うけど。
ただ、いままでの、インターネットのなかった頃のアイドルもきっとそうだけれど。
これからは、もっと、素人がアイドルを着せていく、素人が素人に演じさせる、人の目に触れる場所に進めば進むほど、そういう障害が増えると思う。
それがプロ、アマを問わない生の声、と言ったらなんとも言いようがないんだけれど。
他意の含まれた評価がどこまで見分けられるかどうか、って難しいと思う。
その標的にされてしまったら、知らぬ間にアイドルとされてしまったら、その渦中から逃れる術ってあるのだろうか、と思った。