「新入社員、IN」

「今日は街に新入社員が溢れてたね」
「侵入者、IN」
「違う違う、新しい社員のことだよ。どこか忍び込んで悪いことする人じゃないよ」
「侵入者、OUT。フレッシュマン、IN」
「うん、そうそう。だけど、なんとかならないのその言い回し」
「フレッシュマン、OUT」
「えっ」
「もう耐えられなくなった」
「まだ初日だから。諦めるの早い早い」
「ブラック企業、IN」
「ダメだって」
「フレッシュマンの目の前がBLACK OUT」
「ポケモンみたいだね、戦闘で負けると目の前が真っ暗になるやつ」
「しかし、現実はそうはいかない。営業で勝ち残れなかった人間の目の前に待っているのは！」
「明るい話題になるはずだったんだけどな」
「ブラックはよくない？」
「うん」
「ホワイトなフレッシュマン、IN」
「いいね、白いシャツびしっと決まってる感じかな？」
「数日後・・・フレッシュマン、WHITE OUT」
「ダメだってー。ホワイトでもそれはよくないやつだから」
「精神病、IN」
「精神病院とかけてるのかな？」
「入院」
「うん・・・そういうことにならないといいね」
「入OUT」
「入アウトとは言わないね。退院だね」
「退IN」
「ややこしいから。もう少し明るい話題にしましょう」
「新入社員歓迎会へ、IN」
「うん、そういう明るい話題がいいね」
「トイレで、OUT」
「嫌な予感はしてた」
「桐島、会社やめるってよ」
「桐島だったの！？あの！？」
「桐島シリーズ第二弾」
「それにしてもやめるの早いよ、もうちょっと頑張ってみようよ」
「もうちょっと頑張ってみる？」
「うん」
「そして、その夜、会社の前には桐島の姿が」
「ん？」
「侵入者、IN」
「えっ」