今日もご無事で。

今日も無事なら明日も無事でいて。そんなくだらない話。

ヒカルの碁が面白かった。

なんかいろいろ書こうと思ってたことはあるんだけど。

ポーランドの女子大生が日本人プロ騎士を倒した(将棋)、とヤフーのトップニュースにあて
それでヒカルの碁を思い出したので、ヒカルの碁について軽く書いてみる。

奇しくも前回の宇多田ヒカル、巷で流行りの女子大生、ノスタルジー(子供の頃夢中で読んだ)、といくつもの点と点が繋がっているので縁を感じて。

ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックス)

ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックス)

▼とにかく面白かった、囲碁の魅力にとりつかれた
ヒカルの碁は、僕たち小学生や中学生に囲碁ブームを巻き起こし、それは世間ではテレビニュースになる程話題になった。とにかく流行ったし、それぐらい面白かった。
田舎だけど、大会みたいなものも開かれて参加しに行ったのも覚えてるし、田舎の地方の日本棋院?にお邪魔しに行ったのも覚えている。

子供がそんな風に、外に出ていこう!って気になるんだから、それはよっぽど面白かったのだろう。
遊戯王ぐらいはまった。

特に「俺のおじいちゃんが教えてくれたから、俺は強い!」みたいなやつが学校にちょろちょろいて、それがまた魅力だったのかな、と。
休み時間に、碁盤と碁石のある教室にいって、数人で勝負する。
窓から光が射し込む昼ごろとか、なんか風が教室を通り抜けたりして。

白と黒のふたつの碁石を、碁盤上にどうやって鏤めていくか。
漫画にもあったかもしれないけど、そこには無限の空間が広がっている。
そんなことを考える、とにかく静かな時間だった。

▼その魅力は、人間模様

ヒカルの碁のなにが魅力的、ってその人間模様にあると思う。
夫々のキャラクターに、それぞれの個性があって、葛藤や苦悩が上手に描かれている。
でも、どのキャラも「サブキャラとして葛藤」するのではなく、ちゃんとその話、ストーリーの主人公、基軸、中心人物となって葛藤する。
僕の大好きな伊角さんの話なんて、一巻まるごと伊角さんの話ですからね。

そうやって、ひとりひとり丁寧にクローズアップしていくと同時に、その葛藤の仕方が少年誌的で素晴らしい。
というのも、「あいつなんか消えてしまえばいいのに」って気持ちを汚い言葉とか、そういうのを一切使わずにギリギリのところで表現している。
それは驚きの表情だったり、暗闇でひとり立ち尽くす姿だったり、敗北の瞬間だったり。

そして、「じゃあどうしたらいいんだろう?」とそれぞれが葛藤した後に、ちゃんとその気持ちに決着を付ける行動を誰もが起こす。
その決着を付ける行動そのものが、まず「壁」になっていて、そこがまたいい。
例えば伊角さんであれば「精神面での克服」をした後に、もうひとつ壁があって、それは「進藤ヒカル」という人物そのもので、その「会う(対局する)」という行為が「決着」につながる。

その“孤独なプレーヤー”たちがそれぞれ励まし合いながら、傷つけ合いながら、それでも孤独で、でも、苦悩して成長していく様は、ほかの少年誌にはない、深みのある味のある展開だったと思う。

一方で、アクション系の漫画みたいな、一発一発がすっきりするストーリーではないけれど。

▼実は、読み返すたび教えられて、大人になってから教わることが多かったりする。

けど、実はそういう「人と競い合う葛藤」みたいなものは、もう少し成長してから経験するので小学生〜中学生が読むよりは高校生〜が読んだ方が沁みるんじゃないかと思っている。

ワンピースもそうなんだけど、何歳の人が読んでも楽しめるもの、って素晴らしいことだと思う。

まあ、おおまかな魅力はいかのまとめで伝わるでしょう(にちゃんねるのまとめ)。つながった。

http://alfalfalfa.com/archives/5042922.html

ヒカルの碁で個人的に好きな話

僕がヒカルの碁で好きな話は、伊角さんとヒカルの対立の話だ。

伊角さんはメキメキと力をつけて、才能を垣間見せていた進藤ヒカルに劣等感や恐れを感じていて、その“恐れ”や“劣等感”が引き金となってプロ試験でとある事件が起こり、それをきっかけに伊角さんとヒカルさんの間には確執ができて、ギクシャクしだす。
そんな中、伊角さんは中国へと旅立つ。
そこで伊角さん自身の弱点となっていた精神面の弱さを克服して、日本に帰国するも、こんどはヒカルが彼の人生にとって大きな損失により精神的に弱っていた。
無理矢理対局を申し込まれたヒカルは、