今日もご無事で。

今日も無事なら明日も無事でいて。そんなくだらない話。

あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう/岡村靖幸

誰もがもうあきらめて苦く微笑むけれど 僕らならできるはず
革命チックなダンキンシュート(あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう/岡村靖幸)

タイトルを「あの娘〜」にしてしまったけれど、岡村靖幸全般についてちょろっと書き記してみたいと思います。
というのも、リアレンジ(セルフカバー)アルバムが先月でたので。

エチケット(ピンクジャケット)

エチケット(ピンクジャケット)

ちなみにタイトルの「あの娘〜」のリアレンジはとてもいいです。

岡村靖幸のすごいと思う所は、まず譜割り。
サザンオールスターズもそうだけれど、メロディーに言葉を載せる作業がとても上手い。リズムの割り振り。
アルバム「家庭教師(1990)」なんかすごいです。
もう詰め込むだけ、詰め込んじゃうっていうか。しかも不自然じゃない。ひとつの音にふたつの文字。
当時のJ-popからしたら新しい切り口を掲げたんじゃないかと。たまにネットだと海外のプリンスと比較されてますが。

アレンジもほんと、ダンスビートに載せたメロディーがすっと心に回り込んでくる。
このメロディーセンスに勝るアーティストって未だ出てきてないんじゃないか。特異なものを狙ったのではなく、本当にセンス。中途半端でもない。
エレクトロとかが流行しているポップ界で、このジャンル?はヒットの余地があると思う。

あとは、歌詞がとにかくすごい。
人間の根底にある「見せたくない願望」を上手く描きだしている。

sexしたって誰もがそう簡単に親にならないのは
赤ん坊より愛しいのは自分だから?(祈りの季節/岡村靖幸)

ストレートに描きだすでもなく、かといって暗喩ばかりのかっこつけた感じでもない。
例に出した祈りの季節なんかは「ストレートじゃん!」って一見思うかもしれないけれど、こういう行為をストレートに書こうと思ったら、多分、こういうフレーズは出てこないと僕は思う。捻りださないと、出てこないかと。
不思議と引き込まれていく。
なぜでしょう。
偶々、例で出たのがこれで「うわあ」と思った人がいたら謝るので、視聴する機会があれば逃すのを辞めないでほしいです・・・。

岡村靖幸のプライベートを勝手に想像すると(申し訳ない)
寂しさとか悲しさとかをそのまんま詞に吐き出すのではなく、そもそもその根底にあるものってなにか?それが何を生み出しているのか?というのを考えて“リズム”や“ポップス”に昇華している気がする。
「悲しい」は「悲しい」で表現するもんじゃないと。

このメロディーと詞でスピーカーから岡村靖幸は攻め込んでくる。
妖艶な雰囲気を放ちながら。

まあ、なんといっても「情けない男」の歌が好きなだけだけどね。

あと「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」は直枝政広&ブラウンノーズがロックな感じでカバー。

とりあえず音楽界の天才の話を無い知恵を絞って、ちょこっとだけ書いてみた。

どんなものでも君にかないやしない 岡村靖幸トリビュート

どんなものでも君にかないやしない 岡村靖幸トリビュート